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Lesson-succulent plants
多肉植物をたくさん増やしたい
ー挿し木編ー
2022.06.09
多肉植物の増やし方、第2弾は、
今回は、増やすだけではなく徒長によって伸びてしまった株にもオススメな、
挿し木についてです。
左から、久米の舞・カシミアバイオレット・エメラルドリップ
挿し木とは?
挿し穂や挿し芽とも呼ばれます。増やすための方法の一つであり、茎の部分を切ってそのまま土に挿しておくと、切った頭の方は新しい根や新芽が出て育っていきますし、切った下の根元の部分からも新芽が出てきてそれらが育って増えていきます。
これらの方法は、日照不足によって徒長してしまった株や、育ちすぎてしまった株をコンパクトに仕立て直ししたい時にも使います。
挿し木に適した時期は?
挿し木も、葉挿し同様に根が出てきやすい時期がおすすめです。
その時期は、成長期の春と秋の初め。
夏も、水やりを頻繁にして風通しの良い場所に置く事ができれば大丈夫です。
冬は、寒いと根が出にくいので室内で育てるか、春まで待つと良いと思います。
クラッスラ属 ヴォルケンシー錦
用意するもの
①容器
鉢やプランターのほか、豆腐などのプラスチックの空き容器でも良いです。
②お好きな土
なるべく細い土が入っているのが良いです。
「多肉植物用の土」や、「さし目・種まきの土」、花と野菜の培養土+鹿沼土細粒 などなど
③殺虫剤
オルトランDXやアルバリンなどの粒剤。カイガラムシやアブラムシなどの害虫予防に効果があります。多肉植物を可愛く育てるためには、必須アイテムです。
④増やしたい多肉植物、または仕立て直ししたい株
カットする日の前日・前々日位に水やりすると良いです。シワシワになっている株はオススメしません。
【挿し木に向いている品種の例】
アエオニウム属:黒法師・カシミアバイオレットなど
コチレドン属:福娘・ペンデンスなど
カランコエ属:胡蝶の舞など
クラッスラ属:リトルミッシー・星の王子など
セダム属:乙女心・マンネングサなど
セネシオ属:グリーンネックレス・万宝など
その他、徒長などで茎が伸びてしまったもの。
①〜④が用意できたら早速始めてみましょう!
手順1
○容器に土を入れて、その上から殺虫剤を撒く。
鉢やプラスチック容器に土を入れます。底穴が空いていたら、ネットを入れましょう。
鉢底ネットは、専用のものはもちろん、排水溝ネットや新聞紙を小さく切って入れても良いですよ。
ご自宅にあるものをお使いください!
土は、なるべく細かい土が入っているブレンド土を選んでください。
多肉植物専用の土で、時々粒が大きいもの軽石などだけがブレンドされているものもありますが、新しい根がキャッチしやすい用に、細かい土も混ぜてあげましょう。
ピートモスは細かい土の代表です。
土の上から殺虫剤を撒いて馴染ませます。
容器は2寸黒ポット。培養土+鹿沼土細粒の上からオルトランDXを撒いてます。
ポイント!
早く大きくさせたい場合は、培養土(緩効性肥料入り)をブレンドすると良いですよ。
その場合、ある程度の大きさに育ってから無肥料の土で植え替えすれば、秋冬の紅葉を楽しむことができます。
手順2
○茎をカットする
増やしたい多肉植物の茎をハサミでカットします。
カットする場所は、葉と葉の間の茎の部分であればどこで良いです。
ポイント!
なるべく下の葉から数枚の葉を残してカットする事をおすすめします。
残された茎からも新芽が出てくるのですが、葉が残っていた方が葉の水分を使えるので失敗しにくいです。
ただし、茎だけになった株は水分不足で枯れてしまう事がありますので、水やりは多めにしましょう。
手順3
○茎を土に挿す
土に挿す部分に葉が付いていたら取りましょう。
茎だけにした部分を土に挿します。
手順4
○明るい日影で育てましょう
・上の部分:根が出るまでは明るい日影で育てましょう。
※明るい日影とは、外の日影の事。明るさは感じるけれど、直射日光下ではない場所です。
室内は徒長の原因になるのでやめましょう。
・下の部分(根元の部分):下の葉は、上の葉に遮られて日光に当たっていなかった場所になるため、明るい日影で育ててから、一週間ほど経ってから日向に移動しましょう。
アエオニウム属カシミヤバイオレット。
アエオニウム属は、下の葉を残さずにカットしても大丈夫です。
元々葉の付いていた場所から、新しい新芽が出始めています。
エケベリア属エメラルドリップ。徒長していたのでカットしました。
こちらは根元から3つの子株が出てきています。
エケベリア属 久米の舞。木のよう伸びる木立ち姿がカッコ良いのですが、
今回5本ともカットしてみたところ、こんなにたくさんの子株が出てきました。
丈の短い株は、カットした上の部分。
隣に挿しておけば、群生しているのような鉢ができます。
これらがこの先どう育っていくのか楽しみです。
手順5
○水をあげる
挿し木したら水やりをしましょう。
水分を求めて根が出てくるので、湿度を感じられる程度の少量の水を頻回あげます。
・上の部分:土の表面が濡れる程度で、乾いたらまたあげます。
根が出るまではそれの繰り返しです。
苗を少し触ってみて、土にくっついているような感覚になったら、根が出てきた証拠です。
そうすると、根から水分を吸えるようになるので、水やりの量を少しだけ増やします。
水やりをこまめにすることで、早く大きく育ってくれます。
根が成長すると、どんどん新芽も出て伸びていきます。
株がある程度大きくなったら水やり頻度は通常の株と同様に水やりしましょう。
・下の部分(根元の部分):根が張っているので通常の量で水やりをします。
葉が無い分、早く水分が必要になるので要注意です。土の乾き具合を見て、乾いたらすぐにあげるようにしましょう。新芽が出てきてある程度大きくなったら、通常通りの頻度にしましょう。
挿し木もとても簡単ですよね。
色んな品種をどんどん増やして、可愛く育った頃に寄せ植えなどにしてはいかがでしょうか?
また、梅雨と夏で少し徒長してしまった株などがあれば、秋の初めに挿し木で仕立て直しをしてみてください。
秋以降、しっかり日光に当てれば、また可愛くなります!